障害をもつ子供の支援をしている介護士の悩みとは

女性40代
訪問介護2年

20代後半ののころにヘルパー2級の資格を取得した主婦です。

訪問介護事業所で働く

高齢者より障害者の利用者さんが多く、その中でも移動支援といって利用者さんの外出に付き添い補助をするという仕事が多かったです。
移動支援は小学生から高齢者まで対応していて、私は特別支援学校に通う小学生と放課後や土日に公園などで遊ぶ仕事を主にしていました。

彼らの気持ちがわからない

事業所の方針で担当制ではなく、ひとりの利用者さんをいろいろなスタッフで受け持つことになっていました。
普段とても大人しく他のスタッフの時は特に問題のないような子でも、私が担当で遊びに行く日は、途中で全く歩かなくなってしまったり、抱っこしてほしがったり、
なにかお菓子をほしがったりと要求がすごくて公園で遊んでくるという目的が果たせないような時が続きました。
イヤイヤが激しい子もいて、トイレでの排泄介助(おむつ交換)のときも、暴れてしまい大変なことになった時もありました。
小学生でも意思疎通が難しい子がほどんどなので、私が彼らの言いたいことを汲み取ることができていないからなのかなと悩みました。
経験不足もありますが、そもそも向いていないのかも・・・と考えるようになりました。

施設長に打ち明ける

訪問介護の施設長に「向いてないのかもしれない」ということを相談しました

目から鱗の施設長からの言葉

移動支援の報告書を毎回書いて提出するので、施設長は私の支援が上手くいっていないことは知っていました。
しかし、「それは逆に利用者さんが心を許しているからという風にとらえていました」と目から鱗のようなことを言ってもらいました。
「介護士として経験をつむと確かにトラブルは少なくなってくるけれど、仕事としての観点からしか物事が見えなくなってしまう。
今経験が少ない分一生懸命さが伝わって、利用者さんもそれをわかっていてあなたに甘えてるので、介護士として貴重な積み重ねの時期です」
と言われ、未熟だからこそ今の自分にしかできない支援の方法もあるのだと前向きな気持ちになりました。

自分らしい介護を

子どもの介護の経験なのであまり参考にならないかもしれませんが、向いていないかもと戸惑う時期は誰にでもあると思います。
しかし、利用者さんも介護士にも一人一人の個性があるように、自分だからこそ出来る支援もあると思います。
介護士でも、ホームや、訪問、また障害児の介護まど、活躍の場はたくさんあるので、悩みながらも経験を積み重ねていくと将来良かったと思えるときがきっとくると思います。